理科教材ワンポイント講座　３年　電気であかりをつけよう

① 指導要領から

Ａ－　物質とエネルギー
（５）　　電気の通り道
	乾電池に豆電球などをつなぎ、電気を通すつなぎ方や電気を通す物を調べ、電気
	の回路についての考え方をもつことができるようにする。

	ア　電気を通すつなぎ方と通さないつなぎ方があること。

	イ　電気を通す物と通さない物があること。

② 単元の目標は

・乾電池と豆電球と導線を使い、豆電球が点灯するつなぎ方と点灯しないつなぎ

　方とを比較したり、回路の一部にいろいろなものを入れて点灯するかどうかを

　調べたりし、見出した問題を興味・関心を持って追及する活動を通して、電気

　の回路のつなぎ方やつなぐものについての見方や考え方を養うようにする。

２．単元を構成するにあたって

① 子供たちは・・

・

日常生活の中で身の回りのものに電気が使われていることを知っている

・

乾電池を用いると電気がつくことを知っている。

② 何が分かればよいのか。

○

電気であかりをつけよう

	・	豆電球に明かりがつくつなぎ方があること
	・	電気を通すつなぎ方と通さないつなぎ方があるということ
	・	回路ができると電気が通り、豆電球にあかりがつくことと
	・	乾電池の＋極、豆電球、乾電池の－極を導線で輪になるようにつなぐと、
		豆電球が点灯すること
	・	ものには電気を通すものと通さないものがあるということ
	・	電気を通すものは金属の仲間であること

○

実験技能

	・	乾電池と豆電球、導線の使い方
	・	あかりがつく回路の作り方
	・	テスターの使用方法
	・	本やインターネットの活用方法

○

知識

	専門用語	・どう線　　　　・乾電池　　　　・豆電球　　　　・ソケット
		・エナメル線　　　　・＋きょく　　　　・－きょく

③ 教科書の学びの内容と順序は

・

電気であかりをつけよう　　【指導計画６時間＋ゆとり１時間】

時間	段階	学習活動	学習内容	参照ページ
１	単元導入	電気であかりをつけよう　　　　　　　　　　（１時間）	○豆電球と乾電池を使って、あかりをつけてみよう。
２３	第１次	あかりがつくとき　　　　　　　　　　（２時間）	（１）豆電球にあかりがつくのは、どんなつなぎ方のときだろうか。	あかりがつくとき研究編　　　p.126～127
４５	第２次	電気を通すもの・　　　　　　　　　通さないもの　　　　　　　　　　（２時間）	（１）離れた導線の間に、何を挟むと、あかりがつくのだろうか。じっけん１あかりがつくもの・つかないもの	電気を通すもの・通さないもの研究編　　　p.127～128
４５	第２次	電気を通すもの・　　　　　　　　　通さないもの　　　　　　　　　　（２時間）	（２）空き缶は、電気を通すのかな。詳しく調べてみよう。（じっけん）空きかんは電気を通すのか
６	まとめ	学習したことをまとめよう　　　　　　　　　　（１時間）	学習したことのまとめをする。
ゆとり	たしかめはってん	わかるかな？　　　　チャレンジ	○アルミニウムはくは、丸めたり棒のようにしたりしても、電気を通すのかな。 ○電気オルゴールをつなぐと、音が鳴るよ。	たしかめ子ども資料集p.36 はってん子ども資料集p.37

・

この単元で必要な準備物

□豆電球	□ソケット	□単一乾電池	□導線	□乾電池ホルダー
□ビニルテープ		□セロハンテープ	□輪ゴム	□空き缶
□紙やすり	□調べたい身の回りのもの

④ 単元を構成する上で大切にしたいこと

☆	関心を持たせる。
	・あかりがなぜつくのか
	・電気を通すものと通さないものとは
	・身の回りの物で電気を通すものと通さないものがある
☆	確かな知識を習得する
	・電気が通るための回路の仕組みについて
	・物質には通すものと通さないものがあるということ
☆	実験器具の操作
	・導線や豆電球との回路の作り方
	・安全に操作する方法

３．どのように単元を流すか

【単元導入　「電気であかりをつけよう」　p.62～63　１時間】

学習課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント

○	身の回りで、電球のあかりはどんなところに使われているかな？

○	懐中電灯はどんなしくみであかりがつくのかな。



○	豆電球やソケット、導線、乾電池を使っていろいろなつなぎ方をしてみよう。



○	あかりのついたつなぎ方を記録して、気づいたことを話し合ってみよう。

・

電球にもいろいろな形や大きさがあることを知らせる。

・

懐中電灯を実際に提示する。

・

各部品名や使用方法を説明する

覚えないといけない言葉

・豆電球　　・乾電池　　・ソケット

・＋きょく　　・－きょく　　・導線

・

乾電池のどこに接続したのかがわかるように記録する。

　　　　（第１次に使用するワークシート①）

・

黒板には記録しやすいようにソケットや電池の書いたカードを使用する。

・

試した方法を話し合わせることで本時の振り返りをする。

コラム　　～電池という言葉の覚え方～

電池は電気を貯める池だと教えると電地と書かなくなりますよ

【第１次　「あかりがつくとき」　p.64～67　２時間】

学習課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント

○

豆電球にあかりがつくつなぎ方を試そう。

○

前時に試して気づいたことを話し合おう。

実験	・ソケットなし
	・導線１本
	・導線２本　条件の設定

○

あかりがつくとき「わ」になっている。
「わ」のことを回路という。

○

導線をつないで長くしても、あかりがつくかな。

○

ソケットを使わなくても、あかりをつけることはできるかな。

○

豆電球の中はどうなっているのかな。

○

どんなつなぎ方のときにあかりがつくかまとめよう。

・	前時の振り返りをする。



・	前時に記録したワークシートなどを使い、発表がみんなに伝わりやすいようにする。


・	個別で実験させることやグループで実験させるなど、課題によっての学習スタイルを変える。

・	教科書の図をなぞって輪になっていることを確認しておく。（導線の中身についてふれても良い）

・	導線を長くしていっても輪になっていれば電気が通ることをおさえる。

・	１つの輪であっても必ず豆電球、ブザーなどの抵抗装置を入れることについてふれておく。

・	（ショート回路の危険性について）

・	次回の準備物にふれておく。
☆	次のページの参考に書いてあるリストのうち４漢つ持ってくるように指示しておく。

覚えておかないといけない言葉　　「回路」

【第２次　電気を通すもの・通さないもの　p.68～69　１時間】

学習課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント

○

前時のふりかえり

「輪」が途中で離れているときはあかりがついたかな。

○

間に挟んでみたいものを、身の回りで探して、あかりがつくかどうか予想しよう。

黒板に掲示するリスト（参考）
・くぎ	・スプーン（鉄）
・スプーン（銀）	・スプーン（プラスチック）
・針	・アルミニウムはく
・はさみ	・コップ
・１円玉	・５円玉
・１０円玉	・５０円玉
・１００円玉	・５００円玉
・ノート	・新聞紙
・パチンコの玉	・メダル
・ハンガー	・カギ
・めがねのレンズ	・指輪
・ＣＤ	・時計のバンド
・ベルトの金具	・クリップ
・えんぴつ	・ホッチキスの芯
・カッターナイフの刃
・金づち	・スパンコール
・金色折り紙	・銀色折り紙
・サイダーやビールの空き缶
・コーヒーの空き缶	・ゴム手袋
・ビニルテープ	・粘土
・土	・砂鉄

○

予想を書いてみよう

○

あかりがつくかどうか実験してみよう。

○

友だちと結果を見比べてみよう。

・

いくつかは全員同じものを調べるようにし、それ以外は各自の調べたいものを調べさせるようにする。

・

金属と非金属の混合したものに関しては、どの部分を挟んだのか明記できるように伝える。

・

電気を通したものについて何からできているのか想像させる。

全員が必ず実験するもの

・スプーン

・はさみ

・くぎ

・１０円玉　など

・

予想と結果がわかるようなワークシートを用意する。

【第２次　「電気を通すもの・通さないもの」　p.70　５時間】

学習課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント

○	実験結果から、あかりがつくものとつかないものとにわけてみよう。

○	電気を通すものはどんなものかな。

○	実験結果は予想通りだったかな。



○	塗ってある色をかみやすりではがすとどうだろうか。

○	身の回りのもので、電気を通すものと通さないものをうまく利用してできているものがあるかな。
	（コンセント、電線など）

○	あかりがつくものを一まとめにして比べてみる。

○	「光っている」「銀色である」という金属の特徴を見つけさせる。

○	その特徴をした物質を金属と呼ぶことを教える。



○	削る前と削った後のあかりのつき方を比較する。
○	はがした部分にビニルテープをはってあかりがつくのか調べてみる。
	→エナメル線についてふれる。
○	電気のコードにビニルテープが巻かれていることに気づかせる。

【たしかめ　「電気であかりをつけよう」　p.71　１時間】

課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント

○	アルミニウムはくは、丸めたり棒のようにしたりしても、電気を通すのかな。

○	「輪」の途中に、いろいろな形に変えたアルミニウムはくを挟んで調べてみよう。

○	調べたことを発表しよう。

○	ものの形状や長さに関係なく、金属は電気を通す性質があることを理解させる。

【発展　「電気であかりをつけよう」　　　１時間】

課題、活動、まとめなど

指導・支援のポイント




○	外に出てあかりがつきそうな物を探して実験してみよう。
	・鉄棒　　・すべり台　　・うんてい
	・ジャングルジム　　・のぼり棒




○	テスターをもって外にある遊具でも試してみる。
○	サビの部分を削ってみて調べる。

豆電球と乾電池を使ってあかりをつけてみよう

豆電球にあかりがつくのは、どんなつなぎ方のときだろうか。

離れた導線の間に、何を挟むと、あかりがつくのだろうか

調べたことをまとめよう。

もっと大きいものであかりがつくのか調べてみよう。